夢の新住宅・共創プロジェクト対談

学生の様子

“暮らす家”をつくる過程で、 授業と実際の仕事の差を実感

  • 鈴木 豊田工業高等専門学校の皆さんは、完成した住まいを見てどんな感想ですか?

  • 安倍さん 設計の時に思っていた以上に広く、図面上とのスケールの差を感じました。

  • 近藤さん この家は空間に特徴をもたせようと考えました。フラットなLDKだとそれぞれの境界があいまいになるので、リビングをダウンフロアにしました。縦の空間が伸びて広さが出たし、家族が自然と集まれる空間にもなっているなあと。

  • 朝倉さん 階段をLDKの真ん中に置いたので、自然と親子がコミュニケーションをとれる雰囲気になって良かったです。

  • 伊藤さん ダウンフロアは、カリキュラムのひとつに物件見学があり、そこでスキップフロアを見て思いつきました。家族同士がいろんな場面で目線を合わせられると思って。

  • 鈴木 最近のトレンドでもあるので、挑戦するのも面白いと思いました。実際、プランの8割以上は学生のアイデアがそのまま活かされています。LDKの中央に階段と吹き抜けを設けたのもすごくいい案ですね。

  • 安倍さん プランの中では断念することもいくつかありました。授業だと自分の思うように設計できますが、家族が暮らす住まいでは、自分のやりたいことと、実際にできることの折り合いをつけていかなきゃいけない。

  • 一ノ瀬さん 家族構成や趣味を考えて深く掘り下げていくと、自分たちが好きなだけではダメな部分が出てきて、そこを解決するという流れが何回もありました。

  • 朝倉さん 授業ではひとりで設計することが多いので、チームで意見をぶつけあうことも勉強になりました。

  • 近藤さん 問題点が出た時のアドバイスに、プロの引き出しの多さを感じました。特に、お客さんのことを考える中で思いつくアイデアがたくさんあるなあと。

  • 後藤さん エクステリアやインテリアは、授業内容にはあまりないので新鮮でおもしろかったです。樹木の特徴を教えてもらって、紅葉を取り入れたいと伝えました。

  • 新谷 場所を移動できるプランター植えにして、室内への陽射しの入りをコントロールできるようにしましたね。

  • 後藤さん はい。その後の設計の授業では、今まで以上に中と外の繋がりとか、樹木のことを考えるようになりました。

  • 新谷 この分譲地には美しい街並みづくりのルールがあり、やりたいこととのせめぎ合いがあったと思いますが、これをきっかけに外の部分にも興味を持ってもらえたら嬉しいですね。

  • 壁紙選びにも皆さん苦労しましたね。

  • 一ノ瀬さん 木目調といっても、幅や色、柄の出方とか種類が多すぎて…。貼られた状態を見ると、こういうのが暮らした時に落ち着くんだなあと感じました。

  • 学生さんのイメージと、それを実現するために何を使えばいいのかという実感がなかなか湧かなかったようですね。提案してきたものを「これは惜しい」「この部分はいいね」と一つひとつアドバイスしていきました。

  • 伊藤さん プランニングだけでなくプレゼンテーションの準備の時には、構成や文章、話し方など相手に伝えるための方法を細かく教えてもらえてすごく勉強になりました。

  • 小芦 街の様子やこの家で暮らす人を想定してプランニングする過程を見てきました。今回の「魔法のかかるお家」のコンセプトはとても学生らしい発想で、家族がつながり、絆が深まる住まいに繋がっています。それをお客さまにしっかり伝えていきたいですね。

家族の願いを叶え、楽しく、絆が深まる「魔法のかかるお家」
  • 外観の写真
  • 内観の写真

    リビングの床を下げてダイニングキッチンと空間分け。また、ウッドデッキをはさむL型なので、子どもが外への出入りがしやすくなっています。

  • 内観の写真

    LDKの中央に吹き抜けがあるので、上に配した窓から光がたっぷり。リビング階段は親子が顔を合わせやすく、コミュニケーションを深めます。