住宅ローンとは何か、どのようなメリットがあるのか、気になりますよね。住宅ローンとは、住宅を購入する目的で借り入れる資金のことを指しています。多くの人が住宅ローンを利用する理由の一つは、自分になにかがあったときに家族に家を残してあげられることでしょう。本記事では、住宅ローンの概要からメリット・デメリットまで、分かりやすく解説していきます。
住宅ローンとは
住宅ローンとは、マイホーム購入のために金融機関から借り入れる資金のことです。住宅は生活に必要なものですので、事業用や車のローンに比べ、低い金利で資金を借りることができます。また、賃貸で住むよりも安く新築の家に住むことも可能です。ただし、数十年と長期間で返済をしていくため、継続的な支払い能力が求められます。なお、自分や家族が住むことが前提のため、賃貸用の物件などには住宅ローンは使えません。
1.1住宅ローンの種類
住宅ローンの種類は大きく3種類で、公的な自治体融資、民間の銀行ローン、混合のフラット35があります。自治体融資は地方移住などで利用されるローン、銀行ローンは最も一般的なローン、フラット35はより多くの人が利用できるようになったローンです。
1.2自分に合った住宅ローンの選び方
住宅ローンには種類が豊富にありますが、長期的な支払いをしていくものですので、自分に合ったものを選ぶ必要があります。住宅ローンを選ぶ際に最も気をつけなければならないのが、「金利」です。なぜなら、金利0.1%の違いでローン支払いの負担が大きく変わるからです。例えば、2,000万円を借り入れる場合、金利0.1%高くなると総支払額が約40万円増えます。3,000万円なら、0.1%金利が増えると約65万円支払い額が増えます。「金利の差は安心の差」とも言えますので、ぜひ慎重に検討するようにしてください。
2金利の種類
住宅ローンの金利は3種類があるので、おさえておきましょう。
2.1固定金利型
完済までの期間、金利が変わらない住宅ローンです。返済額が固定なので、支払い計画を立てやすいのが特徴です。ただし、借入時の変動金利型と比べると高い金利が設定されています。
2.2変動金利型
完済までの期間、金利が変動する住宅ローンです。市場の金利が上昇すれば支払い金利が増え、市場の金利が下降すれば支払い金利が減ります。一般的には年2回金利が見直されるので、半年ごとに支払額が変動する可能性があります。
2.3固定金利期間選択型
支払い開始から一定の期間を固定金利で支払い、残りの期間を変動型で支払う住宅ローンです。固定期間は3年・5年・10年などから選べます。固定期間は計画的な支払いができますが、変動期間に移ると支払額は市場の金利に左右されます。
3 返済方法
返済については以下の2種類の方法があります。
元利均等返済・・・毎月の返済額が一定の返済方法です。計画的な返済が可能です。
元金均等返済・・・元利均等と比べて返済の総額が小さくなります。返済開始時の支払いが大きくなるので、余裕のある場合に利用します。
4 住宅ローンを借りるメリットとデメリット
住宅ローンのメリットとデメリットをご紹介します。自分に合っているのかどうか、ぜひ慎重にご検討ください。
メリット
メリットは、「資金を手元に残せること」「節税になること」「資金の数倍の資産を保有できること」です。
資金を手元に残せる
資金を残せることが1つ目のメリットです。なぜなら、自己資金をほとんど使わずに住宅を購入することができるからです。住宅購入に関わる諸費用や引越し代は手出しで支払う必要がありますが、あとは銀行のお金で支払いを済ませられます。
節税対策
住宅ローンを利用すると節税することもできます。住宅ローン控除を利用する方法です。条件を満たした場合、毎年ローン残金の0.7%に当たる金額が所得税から控除されます。年間の最大控除額は約20万円、新築住宅なら13年間控除を受けられます。
<主な条件>
- 2025年12月31日までの居住
- 新築や取得から6ヶ月以内の入居
- 年間合計所得が2,000万円以内
- 住宅ローンの借入が10年以上
- 登記簿上の床面積40m2以上
資金の数倍の資産を保有
住宅ローンを利用すれば、自己資金の数倍の資産を手に入れることができます。ただし、将来貯蓄できるはずの資金を前借りするための仕組みです。利子をつけて返済する必要があり、借り入れる金額よりも、支払い総額の方が利子の分大きくなります。
デメリット
デメリットは、「諸費用の負担があること」「審査があること」「返済計画が崩れると苦しいこと」です。
諸費用の負担
住宅ローンの利用には諸費用がかかります。最低でも100万円の手出しを想定する必要があります。
審査がある
銀行借入には審査があるため、誰でも住宅ローンを利用できるわけではありません。審査には、会社名、勤続年数、勤続形態(正社員や派遣)、収入、過去の返済歴などが加味されます。借りられる資金は収入の7倍が一般的ではありますが、仮に審査が通っても全額を必ず受け取れる訳でもありません。
返済計画が狂う
10年単位の長期的な支払いになるため、返済計画が狂ってしまう可能性もあります。出産、退職、入学、転職など、人生には一時的に資金が必要になったり、収入が変化するタイミングが訪れます。返済が大きな負担になってしまわないよう、ローン支払いが収入の2〜3割におさまるように計画するのがおすすめです。
まとめ
住宅ローンについてまとめます。
住宅ローンは、マイホーム購入のために金融機関から借り入れる資金
団体信用生命保険の仕組みのおかげで、自分に万一のことがあっても家族が住み続けられる
金利0.1%の違いで支払い金額は大きく変わる。「金利の差は安心の差」
マイホーム購入は人生の一大イベントですよね。借り入れる金額も大きいですし、支払い期間も長期に渡ります。金利0.1%で支払い金額が大きく変わるように、少しの違いで今後の支払い負担も変わります。本記事でご紹介した住宅ローンのメリット・デメリットや諸条件を参考にして、慎重に検討してみてくださいね。