マイホーム費用のいろは。住宅購入に必要な費用 ─ 戸建編 ─

人生最大の買い物と言われる住まいづくり。日常の買い物以上のお金を必要とする住まいづくりではしっかりと計画を立てておきたいですよね。無理のない資金計画を立てるために、必要となるお金について確認しましょう。

住まいの資金計画

住まいづくりを検討した際、広告に出ている土地の金額やインターネットで調べた建物の坪単価のみで資金計画を立てていませんか?

住まいの購入には土地代と建物代はもちろんですが、付随して様々な諸費用が発生します。
一般的に、「●●市の土地が坪○万円」「坪〇万で家が建つ!」という坪単価には諸費用は含まれていないのでご注意ください。

発生するお金の割合は上記のようになります。分譲住宅・分譲マンション・中古住宅を購入する場合も諸費用がかかります。
住宅ローンを利用して住まいを購入する場合でも、諸費用や頭金は自己資金で用意する必要があるということも覚えておいてくださいね。

(頭金は物件価格の5%~15%程度、諸費用は物件価格の3%~10%程度かかることが多いと言われています)

 

付帯工事費用

土地や建物によって 付帯工事費用にも差があります。例えば購入した土地が更地でなければ解体工事費用が発生したり、地盤が弱い場合は地盤改良費が発生します。その他にもガスや電気や水道などのインフラを住まいに通すにあたって工事が発生する場合などに必要になります。
広告に掲載のある金額だけでなく、その土地がどのような土地で、どのような費用が必要なのか、という部分まで考慮した上で購入したいですね。

 

諸費用の内容

不動産購入にかかる税金

不動産を購入すると様々な税金が発生します。

印紙税

契約書の効力を担保するための国税です。契約金額によって税額は異なりますが、収入印紙を購入して契約書に貼付し割印することで納税します。

不動産売買の場合、契約書は同じものを2通作成して買主と売主で保存します。それぞれに印紙税が発生しますが、一般的には買主と売主が1通分ずつ納税します。

*住宅ローンの契約書 *土地売買の契約書 *建物請負工事の契約書 などそれぞれの契約に対して発生する税金です。

 

不動産取得税

不動産を購入した際に都道府県に納める地方税です。不動産を取得後に納税通知書が送られてきます。

税額は「課税標準額×税率(標準税率4%)」で算出されますが、面積や築年数、長期優良住宅などの条件により特例控除が行われています。土地と建物それぞれで計算します。

 

課税標準額

不動産の取得においては固定資産評価額を使用します。固定資産税評価額は各市町村により定められ、3年に1度見直されます。土地の間口や形状、建物であれば構造や面積によって金額は異なります。

 

登録免許税

不動産を取得した際は、法務局で登記を行う必要があります。この登記に対して発生する国税が登録免許税です。税額は「課税標準額×税率」で計算します。中古住宅を購入・土地を購入した場合は所有権の移転登記、新しく住まいを建てた場合は所有権の保存登記を行い、登記の種類によって税率は異なります。(0.4%~2.0%)土地と建物それぞれで計算します。

 

消費税

上の3つの税金に比べて、一番馴染みのある税金ですよね。モノやサービスに対して課税されます。建物の工事や仲介手数料には消費税が発生しますが、土地の本体価格は非課税です。2021年10月現在、10%の税率です。

 

仲介手数料

不動産の取引様態が“仲介”の場合、仲介業者に支払います。

 

住宅ローン手数料・保証料

ローンを借りる際に、事務手数料や保証料などの費用が発生します。保証料とは、確保の難しい連帯保証人を保証会社に依頼する費用です。
この、事務手数料や保証料は利用する住宅ローンの商品によって異なります。

 

建築確認の費用 ※注文住宅

住宅の新築や増改築の際、工事の前に設計図が建築関係法規の基準を満たしているかを確認検査機関に確認しなければいけません。
また、工事が始まってから図面通りに施工しているかを確認する中間検査やの最終検査があります。申請や検査には手数料や検査料が発生します。申請はハウスメーカーや工務店が代理で行うケースがほとんどですが、建売住宅の場合は販売価格に申請費用・検査料が含まれています。

 

設計審査から検査までの流れ

愛知県の手数料は県のHPでも公表されています。
建築基準法関係手数料 – 愛知県   https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kenchikushido/kenchiku-tesuuryo.html

 

つなぎ融資費用 ※注文住宅

 

住宅ローンは建物が完成して初めて土地を含む建物代金の融資が実行されます。
建物完成前(融資実行前)までの支払い(土地購入費・着工金・上棟金など)を一時的に立て替える際に「つなぎ融資」を利用します。立て替えている期間(融資実行まで)に対する利息と手数料が発生します。

 

祭事関係費 ※注文住宅

その土地の氏神様へ安全を祈願するために工事が始まる前は地鎮祭、建物の骨組みができあがったら上棟式を行います。地鎮祭は2~5万円、上棟式には5万円~10万円が目安ですが、現代ではこれらの祭事を行わない場合もあります。

 

引っ越し費用

完成後の引っ越し費用に加えて、建替の場合には建築中に仮住まいする場合の家賃や倉庫代が必要になります。

 

家具購入費用

新しい住まいで必要な家具やインテリアを購入する費用です。

 

火災保険料

構造や地域によって保険料は異なりますが、住宅ローンを組む際は災害被害によって住宅の価値が下がることを懸念して加入が必須となります。“火災”という名前がついていますが、雷や水・雪などの自然現象に対する補償もあります。

 

入居後にかかる費用

住宅入居までには様々な費用がかかりますが、入居後にも忘れてはいけない必要な費用があります。将来的にかかる費用になるので、こちらも考慮して資金計画を立てましょう。

 

不動産の所有にかかる税金

固定資産税

土地・建物などの固定資産に対して市町村に毎年納める地方税です。1月1日時点で資産を所有している人が納めることになっています。年の途中で建売住宅を購入した場合などは、日割り計算で売主と買主が支払います。

土地や建物の場合、税額は「固定資産税評価額×税率」となっています。税率は自治体によって異なりますが、1.4%のところがほとんどです。また、固定資産評価額は3年に1度見直されています。

不動産取得税同様、面積や長期優良住宅などの条件で軽減されます。

 

都市計画税

市街化区域内に土地や建物を持っている人が市町村に毎年納める地方税です。税率は地域によって異なり固定資産税と一緒に納めます。

 

町内会費

防犯パトロール、ゴミ集積場の管理、防災活動、子供会や老人会の運営など地域の安全や交流のための活動費用です。費用は地域によって異なります。

 

メンテナンス費用

戸建住宅では外壁の塗装やバルコニーや屋根の防水工事など、定期的にメンテナンス費用が発生します。木造住宅の場合、シロアリ対策として防蟻処理も定期的に発生します。

長期優良住宅は耐久性が高くメンテナンス費用が抑えられるというメリットもありますよ。

 

まとめ

貯蓄から自己資金をいくら準備できるか、親族からの援助は見込めるか、事前に話し合っておくことが大切です。住宅ローンの利用の有無に関わらず、将来の生活(子どもの教育費や老後の生活費)をイメージしつつ、収支シミュレーションを活用することがおススメです。プロに相談しながら無理のない資金計画をしましょう。

アトリスパーク豊田丸山
全国で唯一、5邸のトヨタホームと最新住宅設備を一度に見学できる展示場です。平屋を含めた様々な間取り・コーディネートをご覧いただけます。また、非常時給電システムなどのトヨタグループならではのテクノロジーをご体験いただけます。