戸建ての建築を考える際にまず直面する問題が「素材」について。「木造」にするか、「鉄骨造」にするか、悩む方が少なくありません。素材選びによって候補となる建築会社が大きく異なってきます。木造住宅と鉄骨造住宅についてそれぞれの特徴を確認してみましょう。
木造住宅
木造の特徴
- 建築会社の選択肢が多い
鉄骨造住宅を扱う会社は相応の設備や環境が必要なため、大手ハウスメーカーであることが多いですが、木造住宅の場合は大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、幅広い建築会社から選択することができます。
- 固定資産税が安くなる
鉄骨造に比べて経年劣化による影響を受けやすい木造住宅は、資産価値が低下しやすく、固定資産税額が築年数に比例して低くなりやすいのが特徴です。
- 解体費用が安い
木造住宅は廃材の処分のしやすさもあり、様々な工法の中でも解体費用が抑えられる傾向があります。将来マイホームを取り壊して建替えをする際に影響する内容です。
主な構法
木造軸組構法
2×4(ツーバイフォー)構法
鉄骨造住宅
鉄骨造の特徴
- 精密な性能評価
木造住宅は厳密な構造計算をされず「一定の仕様を満たすかどうか」で判断されているのに対し、一般的な鉄骨造は邸別に構造計算がされるので、評価の信頼度が高いといえます。
- 初期コストがかかる
重量のある鉄骨住宅を支えるための地盤改良工事や基礎工事費用が発生する場合があり、木造に比べて坪単価が高くなる傾向があります。
- 火災保険料、地震保険料が安い
火災発生時の損害に差があるため、建物の主要構造に使用されている素材や構法によって「構造級別」に分類されます。木造住宅と鉄骨造住宅で構造級別が異なり、鉄骨造の方が保険料が安くなります。
主な構法
鉄骨軸組構法
鉄骨ラーメン構法
まとめ
木造・鉄骨造はどちらか一方が良い・悪いということはありません。同じ木造・鉄骨造でも構法の違いによって、耐震性などはもちろん、間取りの自由度や変形敷地での対応力など、それぞれに得意・不得意があります。メリット・デメリットを把握し、ご自身のマイホーム計画において何を重要視するかを考えますが、住宅メーカーによっては扱う構法のデメリットを解消する設備などを備えている場合がありますので、プロに相談しながら検討するのがおススメです。